NOVEL of top

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Stars Office


2011/1/01~

2011/2/15
君はもう憎しみさえ無くした。これでついに二人は終わった。愛の対極にあると思っていた憎しみ。しかし、実はそうではなかった。憎しみの残っている間は、少なからずそこに関係はあった。徹底して憎み合い、傷だらけになっても、関係はあった。愛の対極にあるのは、無関心になる事。

2011/2/14
悲しくなってしまうのは、期待を持ってしまうから。昨日、髪を切って来た。似合うなんて言ってくれなくてもいいけど、気づいて欲しかった。あなたの靴を揃えている。当たり前の事だから、ありがとうなんていらない。ただ、あなたに寄り添えているのか、わからない。希望は欲しいの。

2011/2/13
自分のある時期、季節に思い出が集中している。人はそれを青春時代と名付けたのか。上手く言ったものだと、今になって感心している。その季節には、全く自覚がないものだ。今日の自分を、いずれ振り返る日が来るのか。真っ直ぐ生きるふりをする技術、それが偽物なのは知っている事。

2011/2/12
遠く離れている人にも、今すぐ声を届けられる。伝えたい事も、すぐに送れる。もはやそれが当たり前になった。となり町に行くにも、真っ直ぐな道が出来たおかげで、随分近くなった。外国でさえ、すぐそこだ。一昔前の人々と較べたら、僕らは時間を生み出した。もっと心を使えるのだ。

2011/2/11
年々コンクリートとアスファルトの下に、思い出が閉じ込められて行く。そこにいた人の、息吹を感じる事も難しく、もはや記憶にのみ残す。語る事無く、記す事無き出来事は、その記憶にさえ留まらない。繰り返されて行く毎日。僕らが生きていた証しは、どこかに記されるのだろうか。

2011/2/10
白い息の朝、もしも二人だったらなんて、ふと頭をよぎる。何度も迎えた一人の朝は、今度ばかりは少しきつい。お前はどこで、どんな朝を迎えているのか。もうどうでもいい。二つの生き方がすれ違い、二人に意味を残した。愛の形はそれぞれ違うもの。形を変えても消える事はないんだ。

2011/2/9
どうでもいい事だ。退屈なのは、やること成すことけちがつき、次の一手が見つからない事。退屈しのぎに、友達ごっこをしてみれば、傷の舐め合い擦り合い。またどうでもいい事が増えてしまった。何をやってもけちがつき、何もしなけりゃ文句がくる。言うのも勝手なら聞かぬも勝手さ。

2011/2/8
風が冷たいから、早く家に帰ろう。二歳になる兎が部屋で待っている。今日できたての歌を聞かせよう。私が戻ると、嬉しそうに鼻を鳴らす。たったそれだけの事でも、帰る理由になる。役立たずの誰も座らない椅子も、いつか誰かが座るかもしれないから、そこにあっていい。いいから。

2011/2/7
やっと夜があけて、もう何も考えなくていい時間になった。くたくたになったのは、誰のせいでもない。自分で勝手にくたびれただけ。太陽が出ている。外は車が行き交う。間もなく自分も外に出て行く。街の一員になりきれず、居心地の悪さを感じながら。今日も居場所を探しに歩くのだ。

2011/2/6
人生の中で、強烈な印象を残した出会い。いくつもあったが、十代の半ば頃というのは、本当に多感だったと思う。身体中から抑えきれない思いが溢れて、ぶつける場所がわからず、もがいていた。ギリギリで歌っていた人がいた。いつ壊れても不思議ない位。それ以来、ロックが離れない。

2011/2/5
伝わらない言葉を、いくつも持っている。突き詰めて考えて行けば、空虚なものになる。意味を持たせる事の意味は、見つからない。禅問答が繰り返される。天国と地獄、生と死でさえ同じかも知れない。でも僕は君を求め、生を求めている。その反対もある。その隙間に自分がいるのだ。

2011/2/4
それぞれの立場で、それぞれの思いを言う。言わない。何も考えてない人間はいないから、立場の違う人の気持ちを探ろうとする。自分の思いを伝えたくない時もある。誰もが尊重される存在。だが、受け入れられない事もある。迎合出来ない俺の意思は、俺が尊重してやるしかないのだ。

2011/2/3
気をはっていないと、崩れてしまいそうだから、結局一人でいる時が好きだ。友達がたくさんいるかい。仲間がいるかい。思い出は美しく、壊される事もないだろう。そこに逃げ込まれたら、かなわない。新しい一日に、思い出は邪魔だ。今日を始めるから、昨日の俺を持ち出さないでくれ。

2011/2/2
孤独とは長い付き合いだし、これからも付き合い続けるだろう。一人になると、聞こえてくる声がある。俺を弱気にさせたり、励ましたり。きれい事や常識的な話は、適当にあしらっておく。否定するなとある人が言った。その言葉が否定の言葉と気付いているのか。君も自由、俺も自由だ。

2011/2/1
白い息を吐きながら、急ぎ足で駅に向かう人たち。一日の始まりは、いつもと変わらない。変わらないのは、いつも同じ所でつまずく自分。そして変わらないようで、少しずつ蓄積されていく後悔。やがて焦りになり、もがき、振り出しに戻る。白い息を吐きながら、今度こそとまた思う。

2011/1/31
すれ違い、かみ合わない会話、空しさが残る。それほど俺たちを、離れさせたのは何か。伝える事に疲れてしまった。後出しで何も出さず、出てきた物に批判をするだけの人の、言い分を聞く。ただただ虚しい。一抜けた。次に俺が用意している言葉は、きっと言うことなく、ただ去るのだ。

2011/1/30
壁にかかったカレンダーは去年のまま。予定も大して書き込む事なく、白いままの手帳。物事は外側から変わって行く時もあるだろう。そんな運任せは、上手く行った事がない。自分が変わらなければ、このカレンダーもきっとこのまま。迷惑をかけたくないが、出来れば、役に立ちたい。

2011/1/29
君は僕の問いかけに、答えようとはしない。長い間、考えていたが、ようやくその意味がわかった気がする。言葉以上のものが、その中にあった。自分自身で考え、感じることに時間はかかったが。何も語らない君を、憎く思う事もあった。しかし、君はいつも僕のそばで共に苦しんでいた

2011/1/27
どうせ帰ったところで、やる事なんて無いし、もう少し君を待ってみよう。約束の時間はとっくに過ぎているが、携帯を鳴らす気にはならない。大概このような時、嫌な予感は当たるものだ。苦しい言い訳は、余計に苦しくなる。事実を受け入れるために、僕はもう少しここに立っている。

2011/1/26
この街に来ると、いつも少しだけ、胸が締めつけられるのだ。君といた時間は、ほんの一瞬だった。ここには、あの頃の二人を知るものはいない。あとほんの少し、強さを持っていたら…言い訳や後悔は、いくらでも浮かんでる。幸せでいて欲しい。もう詫びる事さえ、出来ない君を想った。

2011/1/25
認められる喜びが、こんなに嬉しかったなんて、知らなかった。自分を投げ出してでも、君を喜ばせたいが、きっとそれは、思いを押し付けるだけ。嬉しかったよ。俺の話を聞いてくれて。飯を一緒に食ってくれて。俺の過去を聞かないでくれて。出来れば君が、恋人だったらよかった。

2011/1/23
風邪をひいて、布団にくるまっていると、遠いあの日を思い出す。私はよく熱を出し学校を休んだ。枕元に洗面器、教育テレビを見ながらうつらうつら。気がつけば、おでこの濡れタオルが替えられていた。擦り林檎を作ってもらった。一つ一つの愛情を、今噛みしめる。もう返せないのに。

2011/1/22
誰かを愛した分だけ、誰かを傷つけるのか。みんなを愛せば、誰も傷つかないのか。特別な思いは、ふとした事から始まってしまう。あの日、あの場所にいなかったら、一つの喜びに出会う事もなかった代わりに、一つの哀しみも生まれなかった。この先も、誰かを傷つけて生きる苦しみ。

2011/1/21
つくづく自分が嫌になる事がある。あれもこれも、手当たり次第に欲しくなる。そして、壊したくなる。優しさを欲しがったくせに、優しくされると、疎ましくなる。砂の山のように、作っては壊した。会えなくなると、恋しくなる。ちょうどいい距離。そばにいれば、また別れるだろう。

2011/1/20
昨日と今日は、一体どれくらい離れているのだろう。当たり前のように、君がいた時には、考えた事すらなかった。少しずつ変わっていくのは、気づいていたが。そして君の秘密を知らなければ、昨日と今日はそれほど変わらなかっただろう。その対応に、君も見たことのない私を見たのだ。

2011/1/19
なぜ音楽をやっているのか、文章を書くのか、そんな質問を受ける事があります。わかりやすく明確に自分の気持ちを言い切るのは、難しいのですが、考えて見ました。全てではないですが。自分の心を震わす音楽に出会った、文章に出会った。その感動が音楽を求め、文章を求めています。

2011/1/18
なんとなく朝から働き、無事に一日を過ごせれば、そんな当たり前の事でも、そんな一日は、不安な気持ちが起きることはない。しかし、平和な日々もしばらく続けば、不安はなくとも不満は出て来るのだ。勝手なものだが、当たり前のありがたさなど、忘れてしまうのだ。明日はどっちだ。

2011/1/17
人が二人集まれば、早かれ遅かれ衝突するものだ。その場その場で、思惑が一致する人とくっつくのだ。そして意見が合わなくなったら、別れていく。誰でも安心を求める。同じ人と永久にいたいと願うのだが。二つが一つに溶け合う事を願うより、一人の覚悟を持ち、相手を尊重したい

2011/1/16
昔、お袋に百貨店に連れて行ってもらった。ましなシャツを着て。屋上の遊園地、おもちゃ売場。お袋は洋服を見たかったのだろう。ここで待っていろと言い、一人ペット売場に残された。犬、鳥、うさぎ…夢中て見てた。お袋は中々戻らない。ほんの30分が長かった。初めて感じた不安。

2011/1/12
いくつかの顔で生きている。好きで選んだ顔もある。鏡の中に、少し疲れた顔が写る。これも選んだ顔なのか。どれが自分の顔なのか、わからない。何に疲れちまったのか。お前の横顔も疲れていた。少しづつ、疲れていたんだろう。寄り添う気持ちが芽生えるのに、随分時間が必要だった。

2011/1/9
自由になる、って一体どんな事なのか。奔放に、勝手に生きる事なのか。自由は孤独がつきまとう。人が二人いれば、思惑は二通り。支配するかされるか。誰かを求める気持ちは、容易く断ち切れない。断ち切れたとしても、自我が残る。自分を完全に消し去る時に、きっと自由になるのだ

2011/1/8
昼から夜に入れ替わり、またもう一人の自分が話を始める。古い出来事を引っ張り出して、俺に溜め息をつかせる。眠ってしまえば、また朝がくる。朝になれば、もう一人の自分はどこかで息を潜める。だが、不意に日中に顔を出す時がある。たまらなくお前に会いたくなる。会いたくなる。

2011/1/6
いろんな事が嫌になっちまう。わがままなのはお互い様で、話を聞く商売まである世の中だ。そう、俺の問題は他人には興味はないだろう。お前の問題は、誰も解決出来ないのと同じように。味気ない話だが、利益の一致を人は求める。せめて、それ以外のものがあると、俺を騙してくれ。

2011/1/5
少しづつ陽が伸びて来た。少しづつ春が近づいてる。寒さはこれから厳しくなるが、夜が短くなってくれるのは、ありがたい。昼間は人混みに紛れて、なんとかしのげるが、夜は自分と向き合わなければならない。仮面がはずれ、鎧を脱いだ自分。もう何年の付き合いだ。仲良く出来ないか。

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